厚生労働省の調査によると、2025年度に全国で不足する介護職員の数は約38万人に上るという推計が出されています。介護職員の求人数も多く売り手市場の状態が続いています。
そんな中で、採用が成立したとしても給与が低い・重労働だという理由で退職する人は少なくありません。給与が低い点については、国が連携して色々と対策を取っていますが、まだ目立った変化は起きていないのが現状です。
そうした状況の中、介護の職場で働く人たちが、新たな資格を取得して給与アップを目指そうとする動きもあります。介護の現場の上級の資格には、介護福祉士・ケアマネージャーなどがあります。では、そうした上級の資格を取得するにはどうしたら良いのでしょうか。
介護職の中で、介護福祉士は唯一の国家資格です。介護福祉士は資格手当がつくため、介護職員初任者研修と比較すると給与が2万~3万円ほど高くなると言われています。
主な仕事は利用者の介助で、その他に介護職員の指導や介護計画書などを作成することもあります。現場では、専門的な知識や技術を持っているとみなされるため、待遇も良くなります。この資格を取得するためには、介護業務の経験を3年以上積み、介護実務者研修を取得する必要があります。
一方、ケアマネージャーは、この介護福祉士等の国家資格を修了後、5年以上の実務経験がある人と定められています。介護のコーディネーターと言える仕事で、利用者や家族にぴったり合う介護サービスプランを提案し実行していくことが主な仕事内容です。
介護福祉士よりも上位の資格で、資格試験も難関です。ただ、ケアマネージャーになればさらに給与アップが見込めて、どの施設でも引く手あまたであるため、持っていて損はしないでしょう。